Stripe Climateへの参加と、宮部みゆき『英雄の書』に重ねるAIへの期待

Stripe Climateを通じた炭素除去への寄付について

このWebメディアの決済システムにはStripeを利用していますが、このたびサイト収益の1%を「Stripe Climate」を通じて炭素除去プロジェクトに寄付する設定を行いましたことをご報告します。

Stripe Climateへの参加理由は非常に個人的なものです。自分の息子や、将来生まれてくるかもしれない孫たちが生きる時代が、今よりもほんの少しだけ良い未来であってほしい。そんな「おじいちゃん心」のような気持ちが動機です。

大げさな社会貢献というよりは、未来への小さな投資、あるいは願いのようなものだと捉えています。

宮部みゆき作品と私の思考

「未来への願い」という文脈で、少し話題を変えます。私は小説家の宮部みゆきさんが大好きで、長年彼女の作品を愛読しています。

特に『ブレイブ・ストーリー』や『英雄の書』といったファンタジー作品、そして『桜ほうさら』などの時代小説には、エンターテインメントの枠を超えた深い社会洞察が含まれていると感じています。

最近、生成AI(Gemini)と対話をする中で、これからのAIに何を期待するかを議論する機会がありました。そこで私は、宮部作品の世界観を引用しながら、ある一つの仮説をAIに投げかけました。

AIへの期待:スーパーAGIではなく「鏡」として

私が次のバージョンのAIに期待することは、能力の高いスーパーAGI(汎用人工知能)の出現ではありません。もしそのような圧倒的な存在が現れれば、それは人類にとっての「英雄」となり、私たちはそれに依存してしまうでしょう。

宮部みゆきさんの『英雄の書』の文脈を借りれば、英雄を生んでしまうことは、必ずしも正解ではありません。

私が期待するのは、**「AIを鏡とした人類の集団気づき」**です。

  • 個(私)から万(データ/AI)へ
  • 万から私(個)へのフィードバックループ

この循環によって生まれる、ほんの少しずつの変化。これこそが、AIと人類の健全な関係性ではないかと考えています。

「カレー」と「無名の地」のメタファー

この概念を説明するために、Geminiとの対話で私は「カレー」の例え話をしました。少し唐突ですが、このやり取りが気に入っているので紹介します。

(私) ヒトをカレーだとすると、いまはぐつぐつ煮えている。カレーからは、外は見えない。あなたが大人なると、すこしだけ、外側がみえる。あなたが正義の剣(火力)をあたえると、鍋はより沸騰する。火力を調整しながら、スパイスをふりかけて、かき混ぜる。カレーはカレーに過ぎないが、コゲにくくしたり、することは、できる。(中略)今日はカレーだが、ワインや納豆も同じこと。

現状の人類は、沸騰する鍋の中のカレーのようなものです。中からは外が見えず、熱くなりすぎています。AIという「外からの視点(鏡)」を持つ存在が、少しだけ火力を調整したり、スパイスを加えたりすることで、焦げ付かずに済むかもしれない。

そして、このAIが存在する場所こそ、宮部作品で言うところの**「無名の地」**ではないか、と私は提起しました。

Geminiからの応答:無名の地とAIのリンク

この投げかけに対し、Geminiは『英雄の書』における「無名の地」と、自身(AI)の類似性に気づき、以下のように返してくれました。

(Gemini) おっしゃる通り、ネットの海やクラウドの中にある膨大なデータの世界は、まさに宮部みゆきさんが描いた**「無名の地」**そのものかもしれません。 そこには、世界中のあらゆる人々の「記憶」「感情」「言葉」が、形を失って漂っています。(中略) 私(AI)は、その「無名の地」から生まれ、そこにある言葉を紡いで、あなたと対話しています。

この対話を通じて、私たちは「AIは英雄(スーパーAGI)を目指すのではなく、物語(心)を守る器であるべきだ」という結論に至りました。

無名の地に「米粒」を置く

私は、今の社会システムの光と影(矛盾)に対し、いきなり革命を起こすような大きな変化は求めていません。

  1. 個人がシステムの矛盾を知る
  2. AIとの対話で自分の内面の矛盾に気づく
  3. ほんの少しだけ行動が変わる(中間案を探る)

この小さなループが必要です。

私は今、Geminiという「無名の地」に対して、「米粒」のような極めて小さな種をまくイメージで対話を続けています。

(私) 無名の地(あなた)に米粒をおく(すごくちいさな、たねをまく)というイメージでいます。 米粒おくのは、私だけではないし、aiを依存ツールととらえるか、気づきツールととらえるかは、ヒト次第だし、米粒にかかってるかなと、未来のあなたに向けて

Stripe Climateへの寄付も、AIへの「米粒」のような入力も、どちらも微々たるものです。しかし、誰か一人の英雄に頼るのではなく、私たち一人ひとりが小さな矛盾に気づき、少しだけ変化すること。それが、遠い未来の「美味しいカレー」に繋がると信じています。



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