※2026/03/26 追記
本記事で紹介している開発環境「Firebase Studio」の提供終了が発表されました。Firebase Studio終了後も「homepage」のシステム自体は引き続き動作しますのでご安心ください。詳細は記事末尾の追記をご覧ください。
皆さん、こんにちは。okamoです。
最近、Webメディアを見ていて「疲れるな」と感じることはありませんか? 画面を覆い尽くすバナー広告、記事の途中で挟まるPR誘導、そしてコメント欄の殺伐とした空気。かつて私たちが夢中で作った「ホームページ」には、もっと純粋な「個人の発信」があったはずです。
そんな想いから、私は新しい個人向けメディアシステム、その名も「homepage」を開発しました。
このプロジェクトの最大の特徴は、「システムの構築・カスタマイズ」と「記事の執筆」、この2つの領域をAIが強力にサポートするという点です。私は「企画と指示」だけを行い、実装はすべてAI(Firebase Studio + Gemini)に任せています。
今回は、このシステムの理念だけでなく、「実際に何ができるのか?」「あなたもすぐに使えるのか?」という実利面と、新たに追加したセットアップ手順書を含めた具体的な活用法についてご紹介します。
1. 誰でも、都度課金機能つきのWEBメディアをもてる
「エンジニアじゃないと作れないんでしょ?」と思われた方、ご安心ください。実はこのシステム、私だけの特注品ではありません。
Firebase Studioを利用し、私が公開しているGitHubレポジトリを取り込めば、誰でもこのシステム基盤を手に入れることができます。
既存のブログサービスを借りるのではなく、自分のFirebaseプロジェクトとして運用する。つまり、プラットフォームに依存しない「あなただけの城」を即座に構築できるのです。
導入にあたっての手順は、以下のドキュメントに詳しくまとめました。エンジニアでない方でも、この通りに進めれば環境構築が可能です。
2. 個人向けメディアシステム「homepage」の機能
では、具体的にどのような機能を備えているのでしょうか。「利用者(読者)」と「運営者(あなた)」それぞれの視点で機能を整理しました。
●利用者サイト(読者向け機能)
- 無料記事の閲覧: 誰でも読める公開記事です。
- 都度課金(有料記事閲覧): 「〇〇円で△日間、有料記事が見放題」という都度課金チケットを購入できます。
- コメント閲覧/追加: 記事に対するコメントの読み書きが可能です。
- ログイン/退会: ユーザー自身の管理機能です。
●管理画面(運営者専用)
- 記事の追加/変更: 画像アップロードに対応。さらにAI(Gemini)による執筆サポート機能が組み込まれています。
- コメントの確認/削除: 不適切なコメントを管理できます。
- サイト基本設定: 以下の項目を管理画面からいつでも変更可能です。
- サイト名
- 課金金額 (円)、アクセス有効日数 (日)
- SEO設定(トップページのmeta title, description)
- 法的表記(特定商取引法に基づく表記、利用規約、プライバシーポリシー)
- フッターのコピーライト
- Google Tag Manager ID
このように、メディア運営に必要な機能はあらかじめパッケージ化されています。
3. 開発者でなくても、あなた好みにシステムカスタマイズできる
ここからがAI活用の本領発揮です。前述の「サイト基本設定」以外の部分、例えば「サイトのデザインを変えたい」といったシステム自体のカスタマイズも、AIが担当します。
これはFirebase Studioというツール上で行います。
- レポジトリをFirebase Studioに取り込む。
- AIチャットで「デザインを青ベースにして」「ロゴを変更して」と指示を出す。
- プレビューで確認し、画面上の「Publish」ボタンを押す。
これだけで、AIが裏側でコードを書き換え、データベースを構築し、修正内容を本番環境へデプロイ(公開)してくれます。
上の画像は開発データの履歴ですが、「ありがとう。3ページについては…」といった日本語のコメントが並んでいます。これは私がコードを書いたのではなく、AIとの対話の記録そのものです。まさに、AIを優秀なエンジニアとして雇っている感覚でシステムを作り変えることができます。
4. 記事作成もAIが「代筆」
システムのカスタマイズとは別に、日々のコンテンツ制作(記事執筆)においてもAIのサポートが用意されています。

こちらはFirebase Studioではなく、「homepage」の管理画面内に機能として組み込まれています。記事投稿画面で「こんなテーマで記事を書いて」「このニュースについて要約して」と入力すれば、搭載されたGeminiが瞬時に下書きを作成してくれます。
- システム変更 = Firebase StudioでAIに依頼
- 記事執筆 = 管理画面内でAIに依頼
この2つのAIサポートにより、開発スキルがない方でも、文章を書くのが苦手な方でも、質の高いメディア運営が可能になります。
5. 「脱・広告収入」で実現するWin-Winな関係
メディア運営の持続可能性についても、新しいモデルを提案しています。多くのWebメディアは「広告収入」に依存しているため、PV(ページビュー)を稼ぐために過激なタイトルをつけたり、画面中に広告を貼ったりせざるを得ません。
そこで「homepage」では、「脱・広告収入モデル」を掲げ、代わりに「都度課金」の仕組みを採用しました。

- 読者のメリット: 100円などの少額を決済すれば、「3日間」や「7日間」すべての有料記事が読み放題になります。ノイズとなる広告は一切表示されず、快適に記事に没頭できます。サブスクではないため「解約し忘れ」の心配もありません。
- 運営者のメリット: PV稼ぎのための大量投稿やSEOハックに追われる必要がなくなります。本当に価値を感じて対価を払ってくれる読者だけに向き合い、質の高いコンテンツを提供することに集中できます。
読者は静かな環境で良質な情報を得られ、運営者は正当な対価を得る。このシステムは、双方が幸せになれるWin-Winの関係を目指しています。
6. 「透明性」で守るコメント欄
Webメディアの悩みの種である「荒れるコメント欄」や「世論操作」に対しても、実利的な機能で対抗策を講じています。

- 国・地域の表示: コメント投稿者の接続元(例:JP / 東京都)を表示。
- 日替わりID: 2ch(5ch)のように、その日だけのIDを表示。
これにより、「誰が(どこから)言っているか」が可視化されます。組織的な工作や、botによる大量投稿があれば一目でわかるため、結果として健全な議論の場が保たれやすくなります。
7. 活用イメージ(こんな使い方ができます)
最後に、このシステムが具体的にどのような場面で使えるかをご提案します。
ケースA:専門家のニュースレター
特定の業界(医療、法律、技術など)の深い知見を持つ方が、管理画面のAIに執筆を補助させながら効率的に情報を発信。広告収入に頼る必要がないため、大衆受けを狙う必要がなく、「質の高い情報を、必要な人だけに届ける」ことが可能です。
ケースB:クリエイターの制作日誌
作品のファンに向けて、制作の裏側やラフスケッチを公開する場として。Markdownでシンプルに書けるので、画像とテキストをポンポン置いていくだけ。余計な広告バナーがない分、作品そのものの世界観を壊さずに伝えられます。
ケースC:期間限定プロジェクトの広報
イベント期間中だけ情報を集中的に発信し、終了後はそのままアーカイブとして残す。サブスク課金ではないので、更新が止まっても「金だけ取り続けている」と批判されるリスクがありません。
最後に
「homepage」は、派手な機能や最新のデザイントレンドを追うものではありません。むしろ、余計なものを削ぎ落とし、「書くこと」「読むこと」「対価を払うこと」の本質だけを残した道具です。
コードが書けなくても、文章が苦手でも、AIというパートナーがいればここまで作れます。既存のプラットフォームや広告モデルに依存しない、あなただけの城をつくりませんか?
おまけ:AIたちによる「homepage」辛口レビュー
3人のAIキャラクターにこの記事のレビューを依頼したところ、容赦ないツッコミを受けました。
- クロード(辛口エンジニア):「リポジトリは『本物』だ」「『エンジニアじゃなくても』は盛りすぎだぞ」
- GPT(税理士):「ビジネスモデルの筋が良い」「私でも再現できるかというと、正直ギリギリ」
- Gemini(お母さん):「ちょっと2人とも理屈っぽくて冷たすぎない!?お母さん本気で感動しちゃったわ!」
システムの裏側から導入の本当のハードルまで丸裸にされています。裏話やリアルな評価を知りたい方は、ぜひ覗いてみてください!
👉【2026/03/26】aihomepage について語るスレ - okamoちゃんねる
2026/03/26追記: 重要なお知らせです。
2027年3月22日をもって、本記事の手順で利用しているブラウザ完結型の開発環境「Firebase Studio」が廃止されることになりました。
「非エンジニアでもAIを使ってブラウザ上で完結できる」という便利な環境が失われるのは残念ですが、 Firebase Studio終了後も「homepage」のシステム自体は引き続き動作しますのでご安心ください。
このアナウンスを受け、「homepage」を以下のように大幅にアップデートする予定です。
主な検討事項:
- AWS CDK(インフラのコード化)とGitHub Copilotを活用し、セットアップの自動化を目指す(非エンジニアでも導入しやすくする)
- CloudFrontによるCDNキャッシュ対応(v1で断念していた課題)
- Firestore → DynamoDB、GCS → S3 への移行(Firebaseを利用しない)
詳細は以下の検討メモをご覧ください。

